Web+アプリ同時開発はなぜ速い?Flutterで“仕様変更コスト”を減らす考え方

クロスプラットフォームで効くのは、最初の開発費よりも「仕様変更」「追加開発」「保守」のコストです。

3秒要約

  • OS別に作ると、変更のたびに要件×5・実装×5・テスト×5が起きやすい

  • Flutterは設計と実装の共有ができ、変更を1回で反映しやすい

  • 最短の進め方は「まずWebで検証→成功したらアプリ展開」が多い

開発は“作って終わり”ではなく、“変えて育てる”もの

業務アプリもプロダクトも、リリース後に必ず変化が起きます。

  • 現場が使って初めて課題が見える
  • 仕様が変わる(法改正、運用変更、取引先仕様)
  • 機能が増える(権限、監査、通知、オフライン、連携)

ここでOS別に実装が分かれていると変更コストが跳ねます。クロスプラットフォームは、この運用フェーズのコストを抑える戦略です。

別々に作る vs Flutterで統合

仕様変更時の増え方を比較

別々に作る(OS別)

同じ変更がプラットフォームごとに繰り返されやすい

  • 要件定義
    ×5
  • 実装
    ×5
  • テスト
    ×5
  • UIの一貫性
    揺れやすい
  • リリース運用
    分散しやすい

Flutter(共有前提)

設計と実装の共有で、変更反映を一本化しやすい

  • 要件定義
    ×1
  • 実装
    ×1(共有多)
  • テスト
    資産共有しやすい
  • UIの一貫性
    保ちやすい
  • 運用
    一本化しやすい

速くなるのは「実装」より「意思決定」と「検証」

Flutterで効くのは、コード共有だけではありません。

意思決定が速い

「この仕様で行く」が1回で済みやすい。OSごとの調整が減る。

検証が速い

Webで先に出して現場で検証→修正→アプリ展開、の流れが作りやすい。

改善が止まりにくい

保守が一本化しやすく、直す→良くなる、が回る。

Flutterが特に強い:業務アプリ・社内ツールの“横展開”

次のような要件は、クロスプラットフォームの費用対効果が出やすいです。

  • 在庫・受発注・点検・日報・予約・見積などの業務アプリ
  • 管理者はWeb、現場はスマホ、バックオフィスはWindows/Mac
  • 権限管理、監査ログ、CSV入出力、API連携がある
  • 改善サイクルが速い(現場の声で頻繁に変わる)

おすすめ:まずWebで検証 → 成功したらアプリへ

最短で成果が出やすいのはこの順序です。

図2:段階戦略(Web→アプリ)フロー

  1. 1

    Webで最小機能(MVP)を出す

    必要最小限で素早く運用を開始

  2. 2

    現場で使って改善点を回収

    実運用で課題を見つけて修正

  3. 3

    iOS/Android/Mac/Windowsへ展開

    Flutterで横展開して体験をそろえる

  4. 4

    運用しながら継続改善

    作り直しを減らし、総コストを安定させる

この戦略だと「作り直し」の確率が下がり、結果的に総コストが安定します。

あなたはどれ?

複数OS展開が必要

管理者・現場・バックオフィスで使う端末が分かれている

Flutterが有力。最初から共有前提で設計すると後の変更コストが下がる

まず検証したい

要件が固まっておらず、先に小さく現場検証したい

Web先行→成功後にFlutter展開が最短ルートになりやすい

Flutterが向いているケース

  • 複数OSに展開したい(または将来展開が濃厚)
  • 仕様変更が多い、改善を継続したい
  • UIの統一と開発速度を重視したい
  • 社内ツール・業務アプリで、横展開が前提

Flutterが向かない/注意が必要なケース

  • OS固有機能に極端に依存(特殊なドライバ連携等)
  • OSごとの“完全に別体験”が必須
  • 既にOS別で巨大資産があり、統合メリットが出にくい

Flutterを“作って終わり”にしない:DaaSで継続改善まで

クロスプラットフォームの価値が最大化するのは、運用フェーズです。

Finite FieldはDaaS(Development as a Service)で、改善を止めずに育てる体制を提供します。

  • 初期費用0、月額で始められる
  • 仕様変更を前提に、毎月価値を積み上げる
  • 1ライン/2ラインで速度を調整できる

よくある質問

FlutterはWebとアプリを本当に同時に作れますか?

はい。設計と実装の共有を前提に進められます。要件によっては「まずWeb→次にアプリ」の方が最短になることもあります。

“仕様変更コスト1/5”は本当ですか?

目安としての考え方です。OS別に分断されると、調整と検証が5回起きやすい一方、Flutterは共有前提で“1回で済みやすい”ため、運用で差が出ます。

ネイティブ(Swift/Kotlin)より遅いですか?

要件によります。業務アプリや社内ツールでは、体感差よりも開発速度・保守性・一貫性のメリットが勝つケースが多いです。性能が重要な箇所は設計でカバーします。

既存システムから移行できますか?

可能です。段階移行(まず一部機能から)や、既存APIを活かす設計が現実的です。