現在pHと目標pHが分かれば、土壌タイプが不明でも仮のたたき台を出せます。
石灰投入量の目安(現状pH→目標pH・土壌タイプ)
現在pHと目標pH、土壌タイプから、石灰投入量の目安レンジを計算します。
土壌診断がない場合の簡易版として使えますが、結果は必ずレンジで確認し、過剰施用を避ける前提で使ってください。
このツールで分かること
主結果は点ではなくレンジで返し、不確実性を明示します。
袋の保証票にある中和価を使って、苦土石灰や消石灰などにも読み替えられます。
使い方
- 現在pHと目標pHを入力します。
- 土壌タイプを選びます。迷う場合は「わからない」のままで計算できます。
- 必要なら詳細設定で、細分類テクスチャ、耕深、資材タイプ、中和価を調整します。
- 結果カードでレンジと単位換算、内訳、注意メモを確認します。
- 結果コピーや条件つきURL、最近の計算から同じ条件を再利用します。
サンプル
壌土を15cm混和で pH 5.5 から 6.0 へ上げたい
現在pH 5.5、目標pH 6.0、土壌タイプ 壌土、耕深 15cm、資材 炭カル、中和価 100%
1.3〜1.9 t/ha、127〜191 kg/10a、1,270〜1,905 kg/ha、1,133〜1,700 lb/acre
粘土質を20cm混和で pH 5.2 から 6.5 へ上げたい
現在pH 5.2、目標pH 6.5、土壌タイプ 粘土質、耕深 20cm、資材 苦土石灰、中和価 80%
7.1〜10.7 t/ha、715〜1,072 kg/10a、7,149〜10,723 kg/ha、6,378〜9,567 lb/acre
根拠と前提
- 土壌pHだけでは緩衝能が分からないため、このツールは点推定ではなくレンジで返します。
- ベース量は、土壌タイプごとの近似係数と pH 5.5 を境にした 2帯域補間で計算します。
- 耕深が深いほど必要量は増え、中和価が低い資材ほど必要量は増えます。
- 「わからない」は平均係数を使い、誤差幅を広めに見込んで返します。
語句説明
中和価(CCE/ECCE)
CaCO3 を100としたときの中和力です。ECCE は粒度も加味した実効値です。
耕深
石灰を混和する深さです。深いほど必要量は増えます。
緩衝能
土壌pHが変わりにくさの目安で、CEC、腐植、粘土鉱物などの影響を受けます。
CaCO3換算
資材差を除いた比較用の基準量として、炭カル相当量へ読み替えた表現です。
計算式
Base = coeff_low × ΔpH_low + coeff_high × ΔpH_highDepthAdjusted = Base × (耕深cm / 18)Adjusted = DepthAdjusted × (100 / 中和価%)Min = Adjusted × (1 - 不確実性)Max = Adjusted × (1 + 不確実性)
よくある質問
土壌診断がなく、pHしか分かりません。
計算はできますが、pHだけでは土壌の緩衝能が分からないため誤差が出ます。ここで出る値は仮のたたき台として使い、可能なら緩衝pHや石灰要求量を含む土壌診断を優先してください。
苦土石灰や消石灰でも使えますか。
使えます。資材タイプを選ぶと中和価の初期値が入り、袋の保証票に合わせて編集すると必要量を補正できます。
単位は何に対応していますか。
結果は kg/10a、kg/ha、t/ha、lb/acre を同時表示します。主表示だけ Metric と US で切り替えできます。
目標pHが現在pHより低い場合はどうなりますか。
石灰は不要と表示します。pHを下げたい場合は、硫黄など別資材の検討が必要です。
「わからない」を選んでも大丈夫ですか。
大丈夫です。平均的な係数と広めの不確実性でレンジを返します。細分類が分かる場合は詳細設定で上書きしてください。
注意事項
- この計算は土壌pHと土壌タイプ等から推定する簡易目安です。CEC、腐植、粘土鉱物などで必要量は大きく変わります。
- 可能なら土壌診断(緩衝pHや石灰要求量を含む)を優先してください。
- 施用後は混和し、再測定して目標pHに近づいたか確認してください。
- 作物、地域、土壌条件で最適値が異なるため、不安があれば指導機関や専門家に確認してください。